webコンサルティング会社に入って2年間、独立してから5年間、気づけば7年ほど提案資料を作っています。
今まで作った資料は優に1000は超えているのではないでしょうか?
昨日もまさに提案資料を5つほど作成したところです。
そんな中で最近はなんとなく自分の提案資料の道筋のようなものが見えてきた気がするので、
備忘録がてらまとめていきたいと思います。
与えられるのはスタートとゴールだけ
基本的に何か提案する企画書や戦略策定書、コンテンツ案など
決まっているのはスタートとゴールくらいなものです。
たとえば「次のイベントへの集客する方法を提案して欲しい」と
クライアントから依頼された場合、
ゴールは「次のイベントで集客を前年比120%にする」と具体的な数字目標へと変換します。
スタートは「私に何ができるか、あなたに何をして欲しいか」それだけだと思っています。
あとは、その間を埋めていく。資料づくりは実はとてもシンプルなのです。
資料づくりはコマ割りで決まる
さて、スタートとゴールが見えたところで、
あとは資料の中身=どんなストーリーを強調するかということです。
資料はストーリーと同じです。
漫画家さんだって、いきなり原稿用紙広げて、下書きなしで書き始めません。
まずはネームと呼ばれるコマ割り、コマごとの構図、セリフ、キャラクターの配置などを
大まかに表したものを描き始めます。
資料づくりもコマ割りで決まります。
1ページごと「何を強調して、どんな出来事を思い出してもらうか」が重要です。
桃太郎なら「川に洗濯しにいく→桃が川から流れてくる→桃を持ち帰る→桃太郎が生まれる」
という分かりやすいイベントが何カ所かありますよね。このうち最も強調されるのは「桃太郎が生まれる」という場面。
お互いの役割、強み、弱みを確認していくのも序盤で大事なコマ割ですが、
このうち最も強調されるのは「どんなことを行うと集客って伸びるんだろう?」を数字や具体策で共有することです。
そのためには、各場面ごとを1ページごとにまずは紙などのラフでいいので一度流れを整理していきます。
これは書評を書く前の私のノートですが、これを1コマ、1ページとして資料化していくことはよくあります。
それぞれに数字があった方が万人に共通目標として浸透しやすいので、やはり資料に数字は不可欠です。
資料には静の時間が必要
アニメの話になりますが、アニメのコマ割は均等にしてしまうと動きが堅い印象になり、
前のほうで少し溜めて、残りにゆとりをもたせると実際の人間や動物の動きと似てくるそうです。
資料も淡々と進んでいくと人は飽きてしまいます。
ただただ、根拠や数字、やりたいことを並べても、それは味気ないものです。
では、どうするか。私が心掛けていることは、
資料にできるだけ分かりやすく、盛り上がりをつくること。
沢山の数値や根拠、具体例を挙げたら、静のページを入れます。
一言しか書いてないページ、キャッチコピーやコンセプトだけのページ。
そんなページを私は1ページは用意するようにしています。
資料は伝えることが目的なので、基本的には「動」が9割を占めますが、
たった1割の「静」がクライアントの「GO」を引き出すこともあります。
資料は一人歩きできなきゃ意味がない
提案資料の多くはその場で提案者がトークによって補足することもありますよね。
クライアントに向けてプレゼンのような形で伝えていくことが大半ではないでしょうか。
しかし、提案資料に「GO」を出す決裁者がその場にいないことが多いのです。
つまり社長などが後にその場にいたクライアントから又聞きするのです。
その際に資料の熱はほぼ間違いなくあなた自身が伝える半分以下になるでしょう。
だからこそ資料は一人歩きできるように仕上げなければいけないと思っています。
誰かの補足がなくとも、相手に伝わる。
トークの技術はとても重要ですが、資料のわかりやすさや質を上げることも、
決裁者まで到達し「GO」を引き出す大事な要素であることを忘れてはなりません。
提案資料を7年作って気づいたことまとめ
さて、備忘録代わりに提案資料を気づけば7年作成しながらなんとなく見えてきたことをまとめてみました。
起承転結、フォント、数値、グラフ・・・資料作成で気を付ける点は沢山あります。
しかし、一番大切なことは「あなたの提案が実現されて、クライアントに利益を及ぼすことができるか」ということを忘れてはなりません。
その気持ちさえあれば、テクニックは自ずと回数によって磨かれていきます。
「もっと読みやすい資料にしたい、どうやったら相手に伝わるのか」と考えること。
そうやってクライアントの成功をどれだけ真剣に考えられるか。
こんだけやったからもう大丈夫だろう。そう思ってもう一度資料を見返す。
あともう一歩、できることがあるんじゃないか?
そこをどこまで考えられるか。見返して、これ以上はもうないと自分自身がどれだけ思えるか。
それが提案資料を作り続けて気づいた一番の上達の近道なのではないかと改めて感じました。
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