一括借上(サブリース)の メリット・デメリット まとめ

アパート2棟目を検討していく中で、
不動産投資会社の比較を行っているとよく出会う言葉があります。
今回のブログのテーマである「一括借り上げ」です。

2016年8月10日に、「家賃保証」アパート経営、減額リスクの説明義務化というのが話題になりました。

「全室を一括で借り上げる」「家賃は保証する」と業者から誘われ、借金までしてアパートを建てたものの、数年後に家賃を減額された――。そんな苦情が相次いでいることから、国土交通省は「将来は家賃が減る可能性がある」との説明を賃貸住宅管理業者に義務づける制度改正を決めた。

引用:朝日新聞デジタル

今まで十分な説明がないままに契約を締結してきたような事業者が存在したからこその制度改正です。

不動産投資の最大のリスクである「空室対策」のためにはとても聞こえのいい言葉ですが、
実際はどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

一括借上(サブリース)システムとは?

一括借上(サブリース)とは、新築物件を建てた際に不動産会社が一括で借り上げて、
不動産会社が家賃保証とともに管理業務も代行してくれるサービスです。
一見、夢のようなシステムですよね。

しかし、この一括借上(サブリース)は大きな問題もはらんでいます。

一括借上(サブリース)のメリット1:家賃の滞納や空室の不安がない

一括借上(サブリース)の最大のメリットは「家賃の悩みから解消される」ということです。

不動産投資の最大のリスクは「家賃が入らない」ことです。
つまり、滞納されるor空室が続くと収入が入らず、融資を受けていた場合は毎月の返済が滞る可能性もあります。

一括借上(サブリース)を行った場合は、家賃収入が安定して入ってくることになるので、
家賃の滞納や空室などに囚われることなく、家賃収入を受け取ることができます。

一括借上(サブリース)のメリット2:管理も代行してもらえる

通常の不動産投資であれば、定期巡回・清掃や入居者募集など、個人で行うか、
信頼できる管理会社を見つけることから始まります。

しかし、一括借上(サブリース)の場合は、一括で不動産会社に借り上げてもらえるため、管理も代行してもらえます。
自分自身で管理を見守る必要もないため、初心者の方には嬉しいサービスかもしれません。

ただし、一括借上はこうしたメリットをも相殺してしまうほどのデメリットが存在します。

一括借上(サブリース)のデメリット1:家賃の値下げ

まず、一番は家賃の値下げが必ずくることです。

2年〜10年と幅は広いですが、築年数が伸びていくに連れて、建物としての価値はどうしても下がってきます。
新築では6万円で賃貸契約できていたとしても、
10年も経てば、同じ値段で入居者を募集しても、新築に見劣りしてしまい、空室になるリスクが高まります。

一括借上を行った不動産会社も空室をそのままにしていては家賃が入ってきません。
空室を避けるためにも「家賃を値下げするか、リフォームをしましょう」と持ちかけてきます。

ただし、家賃が下がったとしても、安定した家賃が同じ値段もらえるわけではありません。
もちろん管理費10%程度を不動産会社へ支払い、本来の家賃80%程度しか受け取ることはできません。

つまり、本当の意味で、空室リスクから逃れることはできないのです。
家賃の見直し=値下げによって、安定した家賃収入はどこかで崩壊してしまうものなのです。

冒頭で取り上げたニュースでも取り上げられていますが、
家賃の値下げなどのデメリットについて十分な説明を行わない事業者がいるということもまた事実なのです。

一括借上(サブリース)のデメリット2:解約トラブル

例えば先ほどの「家賃の値下げに応じたくない!」と拒否したら、
「それでは一括借上を解約しましょう」といわれて、実際の経営をいきなり任される可能性もあります。

蓋を開けてみると10年経って、空室が目立っていたとしても、
あとは自分自身の力でどうにかしないといけない場合もあります。

信頼できる管理会社を見つけたり、自分自身が不動産の管理について勉強しなくてはいけません。

いきなりはしごを外すような行為に見えますが、不動産会社もビジネスです。
解約は覚悟しましょう。

一括借上(サブリース)のデメリット3:倒産トラブル

大手には少ないですが、そもそも管理を任せていた不動産会社が倒産することもあります。
そうなった場合、振り込まれた家賃や今までの敷金などすべての金額について、取り戻すのはかなり厳しいです。

信頼できる不動産会社を選ぶことはこの一括借上(サブリース)を行ううえでも重要な項目なのです。

一括借上(サブリース)のメリット・デメリットまとめ

立地条件が良い場所なら無理に一括借上システムを利用してしまうと、
ずっと満室なのに無駄な管理費を払っていることになります。

また家賃の見直しで減額されることも多々ありますし、入居率低下に伴う修繕にも応じていかなければいけません。
これから一括借上を検討されている方がいるのであればあまりオススメできません。

初心者には嬉しいシステムのように感じますが、不動産も経営の一種なので、
自分自身でしっかり物件の価値を見極めて共に成長していけるようなパートナー選びが何よりも重要です。

NAOKO
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ABOUTこの記事をかいた人

naoko

・合同会社BLEND 代表
・Webコンサルタント
・日本FP協会 AFP(Affiliated Financial Planner)
・キャリアコンサルタント
・投資家(株式、不動産)
福岡在住の32歳。
リクルートでの営業、やずやでの通販業務、(株)ペンシルでのコンサルティングを経験後、出産を機に退職。
子育てをしながら起業。
合同会社を設立し、IT関連の仕事をしつつ、株や不動産に投資し、資産運用に取り組み中。
現在の不労所得は月10万円