【パートの方必読】配偶者控除の見直しによる影響とは?

2016年8月30日に「配偶者控除の見直し検討表明 自民税調会長」というニュースが入ってきました。

配偶者控除の見直し検討表明 自民税調会長

2016/8/30 19:23
 自民党の宮沢洋一税調会長は30日、2017年度の税制改正で議論する所得税の配偶者控除の見直しについて「一つの柱になることは確かだ」と述べた。そのうえで「女性で働く意欲がある人には働いていただきたい。働き方に中立な税制という観点での議論をしたい」と話し、専業主婦世帯を優遇する現行制度の見直しの必要性を強調した。都内で記者団の質問に答えた。

引用元:日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS30H4X_Q6A830C1PP8000/
2016年9月1日現在は閲覧可能

 

このニュースを見た瞬間に思いました。「これは、もう働き方を見直すべきタイミングがきた」と。

配偶者控除が見直されることで、誰にどのような影響があるのでしょうか?

配偶者控除とは?

そもそも配偶者控除とは、主に会社員の妻が「合計所得金額38万円以下」の場合に適用されるものです。

「所得税0円のためには年収103万円以内ならいいんじゃないの?」と思われてる方が多いと思いますが、実際には「基礎所得控除の最低基準が65万円」という別の控除があります。

基礎所得控除:65万円+配偶者控除:38万円=103万円
という数式が成り立つというのが本来の意味合いです。

ただ、多くの主婦は「パートで稼いでいるはず」という観点から、「103万円の壁」は一般に広まっていきました。

しかし、必ずしも「103万円の壁」がすべての方へ当てはまる訳ではありません。
公的年金を貰っている方の場合は、65歳以上の場合「158万円以下」に変化することもあります。

ライフスタイルの変化による見直しの検討

今回の配偶者控除見直しの目的として、「共働き世帯が増えている中で、専業主婦世代が優遇される制度のままで良いのか?見直しを検討したい」という話がありますが、これは人によっては大きなライフプランの見直しを考えなくてはいけない問題です。

現在、パートで働く主婦の多くは「103万円の壁」を超えぬように調整して働いています。103万円から129万円までは手取り額も増えていくのですが、130万円で手取り額は20万円近く一気に下がります。

130万円で社会保険への加入が必須となり、手取り額は月1.5万円〜2万円減ります。これは手取りの金額が160万円を超えないといわゆる「働き損」という状況が生まれてしまうのです。

夫婦控除の本当の目的とは?

安部首相は「配偶者控除は女性の就労拡大を抑制している制度」と主張し、早ければ2017年1月には、配偶者控除は廃止され、「夫婦控除(仮)」という新たな制度が導入されることとなります。

確かに現在の「配偶者控除」は不公平感があるかもしれません。「専業主婦世帯だけではなく、共働き世帯も控除を受けれるようになる」というのがこの「夫婦控除」です。

一見聞こえはいいですが、本当に良い制度になるかはまだ分かりません。もし、本当に共働き世帯にも配偶者控除と同じような控除を行えば、確実に税収減になります。

そんな赤字覚悟の政策を政治家が手放しに推進するでしょうか?一部では配偶者控除をなくすと6000億円程度の税収増になると言われています。

夫婦控除がこの6000億円の税収増以上の恩恵を私たちにもたらす可能性は、「今のところ低い」と言わざる終えません。

103万円、106万円、130万円、の壁はもう意味がない?

そんな中、2016年10月より、「社会保険の適用拡大」により、130万円の壁と言われていた「社会保険への加入条件」が変更され、一部の短時間労働者の方は「106万円の壁」を突きつけられることとなります。

※106万円の壁の詳細は「新たな106万円の壁!?短時間労働者(パート・アルバイト)の社会保険の適用拡大」にまとめています

106万円の壁もあまり報道されてないので、知らない方もいるかもしれませんが。
2016年10月には実施されてしまいます。

簡単にまとめると、
103万円の壁:所得税なしになる境界線
106万円の壁:社会保険加入なしになる境界線(一部の短時間労働者)
130万円の壁:社会保険加入なしになる境界線(全体)

というのが、配偶者控除がある場合の考え方でした。

しかし、配偶者控除がなくなるのであれば、制度の中身次第ですが、多くの方が「●●●万円の壁」にこだわって働く意味を失うことになります。

壁が壊されたなら、160万円以上の手取りを目指す

つまり、配偶者控除の壁はもう崩壊するのです。130万円以上の収入を稼ぐ場合は、160万円を目指すと手取り額は上がっていきます。なので、103万円、106万円の壁についても、撤廃されるのであれば、こちらも同じく160万円以上の手取りを目指すライフプランの変更を余儀なくされるということです。

「もっと上の額を目指して頑張ろうと思っていた!」
という明るい声が聞こえてくるとは、私には想像できません。
もし本当にそう思っている方がいるなら、すでに「●●の壁」に囚われず働いていると思うのです。

見え隠れする、現場を知らない意見

ただ、冒頭で引用した記事にもありますが、自民党の宮沢洋一税調会長の発言「女性で働く意欲がある人には働いていただきたい。働き方に中立な税制という観点での議論をしたい」は、本当に現場を知らない人間の声だなと感じます。

私が通販会社で働いていたころ、パートの方々はほとんどこの「103万円の壁」を超えないように時間を調整していました。

パートではなくフルタイムで子育てするには、多くの問題があります。

フルタイムで残業ともなれば、子供との夕飯さえままならないでしょうし、
議論され続けて一向に進む気配のない待機児童問題は解消できずにいます。
友人曰く、福岡でも200人待ちという現状だそうです。そこに時間外保育が一気に増えて、対応できる器はあるのでしょうか?

つまり、「【●●の壁】なくして160万円以上稼げばいいじゃないか」はあまりにも乱暴な意見だと思うのです。

一番早く実施されるであろう2017年1月は現時点で残り4か月しかありません。

個人的な意見ですが、もし配偶者控除を廃止し、専業主婦世帯の負担増となれば、家計はさらに圧迫されます。消費はますます滞るかもしれません。そうなれば企業へ利益が出にくい状況が続きますよね。

この社会保険加入は企業と加入者の折半というのも忘れてはなりません。今回の配偶者控除の廃止により、社会保険加入者が増えれば企業側も社会保険料が増えるのです。

つまり、給与に還元されないのでますます消費が滞るという負のスパイラルに入りかねません。

目先の税負担増のだけを見て、政府が改革推進していくのは正直不安でしかありません。

配偶者控除の見直しによる影響とは?まとめ

今回は配偶者控除の廃止によって多くの方が「自分の働き方を見つめ直す時期になった」という事でまとめさせていただきました。

もちろん、私も例外なく、稼ぎ方を考えねばならなくなります。個人としても、企業側としても、これは本当に痛手です。

今まで恩恵を受けていた側なので、いきなり梯子を外された気分ではありますが、これからの対応を税理士さん含めて相談しながら決めていきたいと思います。

 

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NAOKO
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ABOUTこの記事をかいた人

naoko

・合同会社BLEND 代表
・Webコンサルタント
・日本FP協会 AFP(Affiliated Financial Planner)
・投資家(株式、不動産)
福岡在住の29歳。
リクルートでの営業、やずやでの通販業務、(株)ペンシルでのコンサルティングを経験後、出産を機に退職。
子育てをしながら起業。
合同会社を設立し、IT関連の仕事をしつつ、株や不動産に投資し、資産運用に取り組み中。
現在の不労所得は月10万円