【事実】健康保険の扶養者とは?130万の壁が破壊された瞬間

ある日、こんな相談を受けました。
「扶養者から外されて、医療費の返還を保険組合より請求されました。支払うしかないのでしょうか?」
・・・残念ながら、支払うほかありません。組合の決定事項ならば。
その額は中々のものでした。その方の月額給与の2倍。

「大丈夫、私は年収130万円以内だし、なんなら103万円以内で配偶者控除も受けているし」と思っている方。
年金事務所も保険の組合も資金繰りが厳しいこともあり、徹底的に審査をかけています。

税法上の扶養者だからといって、健康保険でももれなく扶養者とは限りません
健康保険と税法上の扶養者の概念の違いをしっかり把握しておきましょう。

年収130万円未満だから大丈夫!その考えは甘すぎる。

主婦の方なら一度は聞いたことがあるかもしれません。
給与における130万円の壁、103万円の壁、そして最近増えた106万円の壁
この世は壁だらけ。しかし、これらは微妙に種類が違うのです。
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【税法上の扶養者】
●103万円の壁
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【健康保険における扶養者】
●130万円の壁
●106万円の壁
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税法上の扶養者とは?

(1)税法上の扶養者所得税が発生するかどうかの境界線(旦那の配偶者控除ありorなし)
【管轄:国税庁】
65万円の給与所得控除+基礎控除が38万円=103万円

103万円を超えると、所得税が発生し、旦那さんは配偶者控除を受けられなくなります。
これは、国税庁の管轄であり、どこで働いていてもブレることはありません。
税法が変わらない限り。

健康保険の扶養者とは?

(2)健康保険における扶養者社会保険料が発生するかどうかの境界線
【管轄:厚生労働省】

今回の焦点はこの「健康保険における扶養者」です。
管轄は厚生労働省ですが、サラリーマンが加入する社会保険の場合、
実際の事務は「健康保険組合」「全国健康保険協会」の2種類があります。
(公務員は共済組合、自営業者は国民健康保険に加入。)

全国健康保険協会と健康保険組合の違い

全国健康保険協会」はいわゆる「協会けんぽ」と呼ばれ、
保険者(扶養者も含む)の約4分の1が加入し、中小企業が多いことが特徴です。
全国で保険料率は異なりますが、各都道府県毎に一定です。

一方、「健康保険組合」も約4分の1弱が加入しています。
組合という位なので、会社毎や業種毎に組合を設立することができます。
単一健保組合(社員700人以上)なら大企業が多く
同業種の企業が共同で設立する総合健保組合の場合は中小企業でも設立可能です。

そして、大きな問題は「組合毎に保険料率が異なる」ことです。
各組合によりますが、保険組合のほうが、協会けんぽよりも若干安く設定されています。
そして、規定も各組合の方針にゆだねられています。

健康保険組合の規定はそれぞれなので要注意!

例えば、今回の相談者さんの場合は①に該当しますが、
それぞれの年収の壁によって、どんな違いがあるのか見ていきましょう。


①妻の年収=103万円以内(103万円の壁)
・税法上の扶養者=認められます。所得税の支払いは発生しません。
・健康保険の扶養者=組合規定にゆだねられるため、扶養者になれないことも。

103万円以内でも、健康保険の扶養者にはなれない?

健康保険組合が決めたルールによって動いているため、大きな概念があるかは不明ですが、
今回のケースは以下のようなやりとりがあったとのこと。

●妻が法人の事業主の場合
例えば法人化した時点で年金事務所に強制加入すべきなので、被保険者になるはずだ。という事例
しかし税理士さん曰く、給与が発生しない場合は年金事務所も「給与が発生したら来てください」というのが一般的な回答だそうです。
(保険料は支払う必要がありますが、厚生年金の掛金は月収8.8万円を超えない限り、発生しないというのが大きいのかもしれません)

その他にも売上が130万円超えれば、個人事業主と変わらない扱いだという事例もありました。
今回の事例と異なる組合では「そもそも法人化している場合は扶養に入れない」という組合もあります。

<今回の相談者さんへの判定>
最初は扶養者として認められていましたが、その後の審査で発覚し、遡っての剥奪です。
相談者の方は法人設立時から遡っての精算となりました。(約3年弱とのこと)

また、協会けんぽに遡って加入すれば、
一度組合に払った7割の返還金を協会けんぽへ請求し、協会けんぽから返還してもらうことができます。
ただし、保険料は2年以上経つと時効がきてしまい、一度組合に支払った10割負担の保険料は、協会けんぽへの請求できません。


②妻の年収=103万円以上〜130万円未満
・税法上の扶養者=扶養から外れるため、所得税の支払いは発生します。
・健康保険の扶養者=組合規定にゆだねられるため、扶養者になれないことも。

①と②の違いは、所得税の発生するかしないかの差になります。
所得税は130万円未満であれば、少額ですので、一般的に一番主婦層が狙っている給与額とも言えます。


③妻の年収=130万円以上(130万円の壁)
・税法上の扶養者=扶養から外れるため、所得税の支払いは発生します。
・健康保険の扶養者=扶養から外れて、自分自身で社会保険に加入する必要があります。

健康保険の扶養者に当たるかどうか?というのは基本的には「130万円を超えるか?」という観点です。
今回のメインテーマは「130万円を超えなくても、健康保険の扶養者になれない場合がある」ということです。


④妻の年収=106万円以上(※一定の要件に当てはまる場合)
・税法上の扶養者=扶養から外れるため、所得税の支払いは発生します。
健康保険の扶養者=扶養から外れて、自分自身で社会保険に加入する必要があります。

今のところ、「社会保険加入者が501名以上の会社に勤務し、1年以上勤続する見込みがある者」という条件付きです。
2016年10月から実施された制度で、3年以内に検討予定となっています。

細かい話題は新たな106万円の壁!?短時間労働者(パート・アルバイト)の社会保険の適用拡大の記事にてご確認いただければと思います。


健康保険の扶養者とは?130万の壁が破壊された瞬間まとめ

今回のテーマの大きな収穫点は「健康保険の扶養者は「保険組合の判断次第」で103万円でも130万円でも外れることがある」ということです。
103万円の壁、130万円の壁、106万円の壁に関する記事は数多とあります。
しかし、大体「保険組合によって制度が違うため、一概には言えません」程度にしか書かれていません。

実際に話を聞いてみるとそんな一文で済ませていいのか?実態を知らない方が大多数じゃないか?
と思いまして、相談者の方に了承を得て、記事を書かせていただきました。

どなたかの情報収集のお役に立てれば幸いです。

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NAOKO
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ABOUTこの記事をかいた人

naoko

・合同会社BLEND 代表
・Webコンサルタント
・日本FP協会 AFP(Affiliated Financial Planner)
・投資家(株式、不動産)
福岡在住の29歳。
リクルートでの営業、やずやでの通販業務、(株)ペンシルでのコンサルティングを経験後、出産を機に退職。
子育てをしながら起業。
合同会社を設立し、IT関連の仕事をしつつ、株や不動産に投資し、資産運用に取り組み中。
現在の不労所得は月10万円